マイ コラム

スクリーンの中には

たくさんの恋人たちが登場します。

幸せなラストも、切ない別れもあります。

ですが、ハッピーエンドのその先には

何の障害もないのでしょうか?

また、別れを選択した恋人たちに

修復の道はなかったのでしょうか?

このコラムでは

離婚カウンセラーの視点から

スクリーンの中の恋人たちの

その後を考察してみました。

天使のくれた時間 (2000・米)

天使がくれた時間 ポスター

出演:ニコラス・ケイジ

    ティア・レオーニ

 

13年前、恋人のケイト(ティア・レオーニ)の反対を押し切り、ロンドンへ留学したジャック(ニコラス・ ケイジ)。現在はケイトとも別れ、ウォール街で大手金融会社社長として、優雅な独身貴族を満喫している。

クリスマスの夜、ジャックは奇妙な青年に遭遇する。

青年は、「これから起きる事は、すべて自分が招いた事だ」と謎の言葉を残して去っていく。

翌日、ジャックが目を覚ますと、そこは自分のNYのマンションではなく、

郊外の住宅街だった。

そして、隣には13年前に別れたはずのケイトが眠っていて、2人の子供までいた。

期せずして、自分が捨てたはずの人生を送ることになった、ジャック。

初めのうちは状況の変化にとまどっていたジャックだが、穏やかな暮らしの中で、

ケイトへの愛も蘇り、自分の幸せはビジネスでの成功でなく、

ケイトとの家庭であると気付く。

そんなある日、再びあの青年が現れ、ジャックは元の世界に戻ってしまう。

しかし、ジャックは以前の生活を捨て、幸せだった家庭を取り戻すべく、

ケイトの元を訪れるのだった。

今後の展開…

ジャックにとって、幻のもうひとつの人生は、とても心地よく

何物にも代えがたいものでした。

そして、マンハッタンで成功した独身貴族の社長という現実を、

マイホームパパというもうひとつの人生に

軌道修正しようとするところで、物語は終わっています。

 

この後、ケイトとジャックが13年の歳月を経て結婚したとしたら、

どんな生活が待っているのでしょうか?

現実の世界では、ジャックもケイトもキャリア重視の13年間を送ってきました。

ふたりの心が通じ合い、愛を育んだとしても、今までの自分の

ライフスタイルや考え方を変えるのは、

そう簡単ではありません。

理想のビジョンがはっきりしているジャックには

迷いがないでしょうが、ケイトは違います。

去って行ったジャックを忘れ、仕事に打ち込んできた彼女が、

郊外に住む主婦としての新しい人生に、迷いなく進めるでしょうか?

ジャックが、つかの間の幻でみたような、温かい家庭が築けるでしょうか?

 

 ケイトへのアドバイス

映画のなかでは描かれていませんが、もしかするとケイトもクリスマスの夜に、

ジャックと同じ幻を見たのかもしれません。

ですが、ここではケイトは、幻の13年間の結婚生活を知らない前提で、

書いていきたいと思います。

13年前、あなたは空港でジャックに「何よりも大切なのは、ふたりが一緒にいること」と、

ロンドン行きを思い止まるように説得しました。

しかし、彼は自分の夢を追いかけ、ふたりは別れることになりました。

その彼が、キャリアを捨て、あなたと幸せな家庭を築くために、戻ってきたのです。

13年前にあなたが望み、、あきらめた生活…それをあなたは今、取り戻しました。

ここで重要なのが、あなたもまた、かつてのようにジャックとの生活がなによりも

大事だと思えるかどうか、ということです。

当たり前ですが、幸せな家庭は、片方の想いだけでは手に入れられません。

13年前の自分の気持ちを忘れずに、彼との生活を優先する事が出来れば、

幸せな結婚生活が送れるでしょう。

 ジャックへのアドバイス

はっきりと未来が見えているあなたと違って、ケイトにはまだ、

迷いもあるでしょう。

時には後悔する事もあるかもしれません。

そんな時に、かつてケイトがそうだったように、彼女の支えになり、

自分の選択は間違っていなかったのだと確信できる存在になれるかが、

幸福の鍵になります。

自分の理想を実現する事を急いで、彼女の気持ちを考えられなかったり、

「黙って俺についてくればいいんだ」という態度をとってしまったら、

あなたが望む家庭は、手に入れられません。

そしておそらく、現実はあなたが見た世界とは若干違ってくることも

あると思います。

理想に囚われるのではなく、今のふたりが幸せになるためには

どうしたら良いのかということを、

一番に考えて下さい。

 

あなたが、つかの間の世界で過ごした幸せな家庭は、

ケイトの努力によって築かれたものでした。

今度は、その努力をあなたがする番です。

焦らず、彼女の気持ちに寄り添いながら、ひとつひとつ丁寧に、

幸せを紡いでいって下さい。

 

「どこに住もうと、住所よりもあなたが大切だから」というセリフが出てきます。ありきたりだけれど、それが一番大事なのです。

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